3DMakerpro Seal Lite 3dスキャナー
3DMakerpro
3DMakerpro Seal Lite 3Dスキャナーは、これまで高価で専門的だった3Dスキャナーの世界に、革新的な使いやすさと驚異的なコストパフォーマンスをもたらした製品です。わずか250gという軽量なボディに、プロレベルの精度と高速スキャン性能を凝縮しており、3Dスキャン初心者から教育、ホビー用途、そして小規模なビジネスまで、幅広い層に新しい扉を開きました。
1. 驚異のスペック:初心者向けとは思えない高性能
Seal Liteの最大の魅力は、その手頃な価格からは想像もつかない高性能にあります。
(1) 0.02mmという圧倒的な精度
このスキャナーの最大の特徴は、0.02mmという驚異的な単フレーム精度です。これは、一般的なA4用紙の厚さ(約0.1mm)よりもはるかに細かく、人間の髪の毛の太さ(約0.05~0.1mm)をも超えるレベルです。これにより、コインの文字、フィギュアの顔の造形、複雑な模様など、非常に細かなディテールまで正確に捉えることが可能です。この価格帯で、このレベルの精度を実現している製品は他に類を見ません。
(2) 500,000点/秒の高速スキャン
1秒間に50万点もの点群をキャプチャできる、非常に高いスキャン速度を誇ります。これにより、対象物を素早くスキャンすることができ、作業時間の短縮に大きく貢献します。特に、手持ちでのスキャンでは、スキャナーが安定するまで待つ必要がなく、スムーズに作業を進めることができます。
(3) 近赤外線LED光源
Seal Liteは、目には見えない近赤外線LED光源を採用しています。この光源は、環境光の影響を受けにくく、暗い場所でも安定したスキャンを可能にします。ただし、直射日光下での使用は推奨されていません。
(4) 独自の「特徴点ベース」トラッキング
スキャン中にスキャナーの動きを正確に追跡する「トラッキング」機能は、3Dスキャン成功の鍵を握ります。Seal Liteは、対象物の特徴点(形状や模様のユニークな部分)を自動的に認識して追跡する方式を採用しています。これにより、ターゲットマーカーを貼る必要がなく、スムーズで安定したスキャンを実現します。
2. 誰でも使えるシンプルなソフトウェア「JMStudio」
ハードウェアの性能を最大限に引き出すのが、専用ソフトウェア「JMStudio」です。3Dスキャナーのソフトは複雑なものが多い中、JMStudioは初心者でも直感的に操作できるユーザーフレンドリーな設計がされています。
- リアルタイムプレビュー: PC画面で、スキャン中のオブジェクトがリアルタイムで立体的に表示されます。これにより、スキャンが不十分な部分をすぐに確認し、修正することができます。
- 強力な後処理機能: スキャンが完了した後の後処理(ポストプロセス)も簡単に行えます。複数のスキャンデータを統合する「メッシュ結合」、不要な穴を塞ぐ「穴埋め」、表面のノイズを除去する「ノイズ除去」など、基本的な後処理機能がすべて揃っています。
- 汎用性の高いファイル形式: 最終的なデータは、3DプリンターやCGソフトで一般的に使われるOBJ、STL、PLYなどの形式でエクスポートできます。
3. 使用方法とユーザーエクスペリエンス
Seal Liteは、セットアップからスキャン、後処理までのワークフローが非常にシンプルに設計されています。
(1) 簡単なセットアップ
本体をPCにUSBで接続し、ソフトウェアを起動するだけで、すぐにスキャンを開始できます。複雑なキャリブレーションも不要です。
(2) 自由なスキャン方法
- 手持ちスキャン: わずか250gという軽さなので、手で持って自由に角度を変えながらスキャンできます。これにより、対象物の見えにくい部分も簡単にスキャンできます。
- ターンテーブルスキャン: 自動ターンテーブルと組み合わせて使用することで、対象物を回転させながら自動でスキャンできます。
(3) スキャンから完成までの流れ
- スキャン: 対象物をセットし、スキャナーを起動してスキャンを開始します。画面を見ながら、トラッキングが切れないようにゆっくりと動かします。
- 後処理: スキャンしたデータをソフトウェアに取り込み、不要な部分を削除したり、穴を埋めたりしてメッシュデータを編集します。
- エクスポート: 編集したデータを3Dプリンター用のSTL形式や、CG用のOBJ形式などで保存します。
4. 主なメリットとデメリット
メリット
- 圧倒的なコストパフォーマンス: この価格帯で0.02mmという高精度を実現している点は、Seal Lite最大の強みです。
- 初心者向け: 複雑な設定やキャリブレーションが不要で、誰でもすぐに3Dスキャンを始められます。
- 軽量・コンパクト: 持ち運びが容易で、様々な場所でスキャンできます。
- 高解像度: 細かなディテールを鮮明に捉えることができるため、フィギュアや小型の機械部品のスキャンに非常に適しています。
デメリットと注意点
- 黒い・反射する物体のスキャン: 近赤外線光源の特性上、光を吸収する真っ黒な物体や、光を反射する金属や光沢のある物体のスキャンは苦手です。これらの物体をスキャンする際には、マッティングスプレー(つや消しスプレー)を使用する必要があります。
- 大きな物体のスキャン: 広い範囲のスキャンには、ある程度の慣れと技術が必要です。
- 屋外での使用: 太陽光の強い影響を受けるため、屋外での使用は推奨されていません。
5. 競合製品との比較
- Revopoint POP シリーズ: 同じく人気のある初心者向けハンディスキャナーです。Revopoint POPはカラーテクスチャのスキャンに強みがある一方、Seal Liteはより高い精度を誇ります。用途に合わせて選ぶのが良いでしょう。
- プロ向け高価格帯スキャナー: 数十万円から数百万円するプロ用スキャナーには、精度や速度、ソフトウェアの機能などで及ばない点もあります。しかし、趣味や教育、小規模な製造業での使用であれば、Seal Liteの性能は十分に満たしていると言えます。
3DMakerpro Seal Lite 3dスキャナー口コミ
3DMakerpro Sealと3DMakerpro Seal Liteの違いはスキャン精度だけでなく、カラースキャン対応の有無にもあります。Seal Liteはカラー非対応で、グレースケールでのスキャンとなるため、この点には注意が必要です。
正確なスキャンを行うためには、オブジェクトが適切に配置され、スキャン条件が整っていることが重要です。公式サイトのサンプルは理想的な条件下での結果だと思われます。
全くの初心者にはややとっつきにくいですが、ある程度の経験があれば見様見真似で作業を進めていけます。遊びや軽い作業(粗い作業)なら必要にして十分な性能で大掛かりにならないので助かります
凹凸の多いフィギュアなども精密にデータ化できて、個人でも手の届く価格帯でここまでできるのはすごいと思いました。複雑な形のものは手持ちだとあまり上手くいきませんでしたが、ターンテーブルだと驚くほど精密にスキャンできました。アプリはMac版(M2、OSは最新)を使用。多少3Dの知識がある程度のビギナーな私にもわかりやすく、動作も安定していてクラッシュすることはありませんでした。
この価格帯のスキャナーは初めてですが、とても楽しく使えています。趣味で使う人にとってはすごくコスパがいいです。デザインもコンパクトで、使いやすいです。
まとめ
3DMakerpro Seal Lite 3Dスキャナーは、高性能な3Dスキャン技術を、これまでになく手頃な価格と使いやすい形で提供した、革新的な製品です。0.02mmという高精度、高速スキャン、そしてシンプルなソフトウェアは、3Dスキャンに興味のあるすべての人にとって、最適な入門機であり、ホビーや小規模ビジネスの可能性を大きく広げてくれるでしょう。デメリットを理解した上で、その圧倒的なコストパフォーマンスを活かせば、あなたのクリエイティブな活動を強力にサポートしてくれる、最高の相棒となるはずです。