光造形3Dプリンター用 UVレジン 405nm 水洗い樹脂 2000g (セラミックグレー) レビュー
光造形3Dプリンターの魅力は、その精巧な造形力にありますが、それを支えるUVレジンの品質は、まさに印刷の仕上がりを左右する重要な要素です。今回、私が試したのは、405nmの波長に対応し、水洗い可能なUVレジン、しかも2000gという大容量のセラミックグレーカラーです。このセラミックグレーは、その名の通り、焼成前のセラミックのような落ち着いた色合いが特徴で、試作はもちろん、最終製品に近い質感の出力が期待できることから、以前から気になっていました。
開封と第一印象
2000gという大容量だけあって、パッケージはそれなりに存在感があります。プラスチック製のボトルにレジンが充填されており、開封も比較的容易でした。セラミックグレーの色合いは、期待通り、落ち着いたトーンで、光沢感は控えめながらも、高級感を感じさせます。粘度は、一般的な水洗いレジンと同程度で、プリンターのFEPフィルムへの定着や剥離に問題なさそうな印象を受けました。ただし、開封後は換気をしっかりと行うことが重要です。特有の匂いはありますが、許容範囲内だと感じています。
造形テストと使用感
早速、手持ちの光造形3Dプリンター（LCDタイプ）にセットし、テスト造形を開始しました。レイヤーの高さや露光時間は、メーカー推奨の設定を参考に、微調整を加えながら進めました。
まず、驚いたのは、造形の精細さです。細かなディテールも潰れることなく、シャープに出力されました。セラミックグレーの色は、光造形特有の光沢を抑え、マットな質感を実現していました。表面の滑らかさも良好で、後処理の研磨工程を短縮できる可能性を感じました。
水洗いについても、洗浄は非常にスムーズでした。IPAや専用の洗浄液を使用せず、水道水で洗浄できるのは、コスト面でも環境面でも大きなメリットです。洗浄後のベタつきもほとんどなく、乾燥も速い印象です。
ただし、露光時間の調整は慎重に行う必要があります。過剰な露光は細部の潰れや反りに繋がる可能性があります。プリンターの性能や環境によって最適な時間は異なりますので、何度かテスト造形を行うことを推奨します。
様々な用途での活用
このセラミックグレーのUVレジンは、その質感から様々な用途で活用できそうです。フィギュアの原型やミニチュアはもちろん、工業デザインのモックアップ、建築模型のパーツなど、実物に近いイメージで出力したい場面で威力を発揮するでしょう。光沢を抑えた仕上がりは、塗装前の下地としても適しており、後加工の幅を広げてくれます。
2000gという大容量のメリット・デメリット
2000gという大容量は、頻繁にレジンを購入する手間が省けるだけでなく、単価あたりのコストも抑えられるメリットがあります。大量の造形を予定しているユーザーや、趣味で多数の作品を制作する方にとっては、非常に魅力的です。ただし、保管スペースを確保する必要があり、また、長期間にわたって使用する場合は、光や温度の影響を考慮した適切な保管が不可欠です。
まとめ
今回、試用した光造形3Dプリンター用 UVレジン 405nm 水洗い樹脂 2000g セラミックグレーは、期待を上回る 品質でした。精巧な造形、美しい セラミック調の質感、そして 水洗いの手軽さ、これらすべてが高次元でバランスされています。2000gという大容量もコストパフォーマンスに優れており、ヘビーユーザーには特におすすめできます。一点、露光時間の調整には注意が必要ですが、それをクリアすれば、様々な表現を可能にしてくれる素晴らしい UVレジンだと断言できます。
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