ELEGOO ABSライク3.0プラス 3Dプリンター用レジン レビュー
ELEGOO ABSライク3.0プラス 3Dプリンター用レジン、1000gの半透明カラーを3Dプリンターでの造形に使用した感想をレビューします。
開封から初期印象
開封してまず手に取った時の印象は、非常に滑らかなテクスチャでした。ABSライクというだけあって、プラスチックのような質感を期待させます。半透明カラーは上品で、造形された際の光沢感やディテールを際立たせるのではないかと期待が高まりました。1000gという容量は、頻繁に造形するユーザーや、大型のモデルを複数、あるいは頻繁に出力する方にとって、コストパフォーマンスの観点からも魅力的だと感じました。パッケージもしっかりしており、輸送中の破損なども心配なさそうです。
造形性能について
高精度とディテールの再現性
最も注目すべきは、その「高精度」と「ディテールの再現性」です。 ABSライク3.0プラスは、特に微細なディテールの再現に優れていると感じました。複雑な模様や細かいテクスチャ、小さな文字なども潰れることなく、シャープに出力されました。LCD/DLPプリンターの解像度を最大限に活かせる性能だと思います。テストしたモデルはフィギュアの一部や機械の部品など、細部が重要となるものでしたが、期待を上回る仕上がりでした。
高速硬化と造形時間
「高速硬化」という謳い文句も伊達ではありませんでした。従来のレジンと比較して、一層あたりの硬化が速いため、造形にかかる時間が大幅に短縮されました。これは、多くのプリントジョブをこなすユーザーにとって非常に大きなメリットです。複数のモデルを並行して出力したり、短時間で試作を繰り返すといった用途に最適だと感じました。高速な硬化は、造形の失敗を減らすことにも貢献する可能性があります。
非脆性と耐熱性
「非脆性」という特性も特筆すべき点です。ABSライクなだけあり、硬化後のモデルは適度な柔軟性を持ち合わせており、従来のABSライクレジンによくある「ポキッと折れやすい」という欠点が軽減されています。落下させても割れにくく、ある程度の衝撃に耐えられます。これは、実用的なパーツや壊れやすいモデルの造形に非常に役立ち立ちます。また、「高耐熱性」も謳っている通り、ある程度の温度には耐えうる強度が期待できます。ただし、極端な高温環境での使用は避けるべきでしょう。
使用感と後処理
匂いと安全性
レジンの使用で気になるのが匂いですが、ABSライク3.0プラスは比較的匂いが控えめだと感じました。もちろん、換気は必須ですが、刺激が少なく、快適に作業ができました。UV硬化型フォトポリマー樹脂なので、取り扱いには注意が必要ですが、手袋を着用するなど基本的な安全対策を行っていれば問題ありません。
洗浄と二次硬化
IPA（イソプロピルアルコール）での洗浄もスムーズで、未硬化レジンの除去は容易でした。 二次硬化も問題なく行え、硬度が増して表面の光沢が一層引き立ちました。半透明カラーの場合、二次硬化が不十分だと白っぽくなる場合がありますが、このレジンは均一に硬化しやすいように感じました。
まとめ
ELEGOO ABSライク3.0プラス 3Dプリンター用レジンは、高精度、高速硬化、非脆性、高耐熱性といった多岐にわたる特性を兼ね備えた、非常に完成度の高いレジンだと結論づけられます。半透明カラーの上品な仕上がりと相まって、フィギュア、プロトタイプ、実用的なパーツなど、幅広い用途に対応できる汎用性の高さを実感しました。1000gという大容量も考慮すると、コストパフォーマンスも非常に優れていると言えるでしょう。3Dプリンターを活用している方には、自信を持っておすすめできる製品です。
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