eSUN PLA Plus 3Dプリンターフィラメント PLA+ (コールドホワイト) レビュー
3Dプリンターを趣味として楽しむ上で、フィラメント選びは作品のクオリティを大きく左右する重要な要素です。今回、私が試したのはeSUN PLA Plus 3Dプリンターフィラメント PLA+のコールドホワイト色です。特に、その寸法精度+/-0.03mmという表記と、PLA+という新素材への期待感から、購入に至りました。1kgのスプールは、一般的な造形量であれば十分な量であり、コストパフォーマンスの面でも魅力的な選択肢と言えるでしょう。
開封と第一印象
届いたスプールは、eSUNのロゴが印字されたしっかりとした箱に梱包されていました。開封すると、フィラメントは真空パックされており、湿気対策もしっかりなされている印象です。スプール自体もプラスチック製で、標準的な3Dプリンターのスプールホルダーに問題なくセットできました。コールドホワイトという色合いは、名前の通り、温かみのない、ややクールな印象の白色です。純粋な白というよりは、わずかに青みがかったような、清潔感のある白でした。
造形テストとフィーラメントの特性
早速、手持ちのFDM方式3Dプリンター（[プリンター名、例：Creality Ender 3 V2]）を使用して、いくつかのテスト造形を行いました。
ノズル温度とベッド温度の設定
eSUN PLA Plusの推奨ノズル温度は190-220℃、ベッド温度は40-60℃でした。いくつかの温度で試しましたが、最終的にノズル205℃、ベッド50℃で安定した結果が得られました。PLA+ということもあり、通常のPLAよりも若干高めの温度設定が適しているようです。
寸法精度について
+/-0.03mmという高い寸法精度は、実際に造形してみて実感できました。特に、嵌合（かんごう）パーツや、精密なディテールが求められるモデルの造形において、その効果は顕著でした。隙間なくきれいに組み合わさるパーツや、シャープなエッジの再現性は、まさにこのフィラメントの真骨頂だと感じます。積層痕も目立ちにくく、表面が滑らかに仕上がる傾向がありました。
糸引き（ストリング）の少なさ
PLAフィラメントでしばしば悩まされるのが「糸引き」です。しかし、このeSUN PLA Plusは、 retraction設定を適切に行えば、糸引きは非常に少ないと感じました。 retraction距離や速度を何度か調整した結果、ほとんど気にならないレベルまで抑えることができました。これは、造形時間の短縮だけでなく、後処理の負担軽減にも繋がるため、非常にありがたい特性です。
造形物の強度と耐久性
PLA Plusという名称から、通常のPLAよりも強度が高いことが期待されますが、実際に造形したパーツは、予想以上に丈夫でした。薄い壁でも折れにくく、ある程度の衝撃にも耐えうる印象です。これは、機能的なパーツや、実際に使用する可能性のあるアイテムの造形にも適していることを意味します。また、耐熱性も通常のPLAより優れているとのことで、夏場の車内など、高温になりやすい環境での使用にも安心感があります。
反り（ワープ）の抑制
FDM方式の3Dプリントにおいて、大型の造形物では特に反りが問題になります。このeSUN PLA Plusは、反りが少なく、ベッドへの定着性も良好でした。特に、大型のフラットなモデルを造形する際にも、剥がれや歪みといったトラブルはほとんど発生しませんでした。これも、安定した造形に貢献する大きな要因です。
コールドホワイト色の表現力
コールドホワイトの色合いは、非常に汎用性が高く、様々な用途に使いやすいと感じました。純粋な白ではないため、光の当たり方によってはわずかに陰影が生まれ、立体感を強調する効果もあります。また、塗装の下地としても優秀で、滑らかな表面に塗料が均一に乗りやすい印象です。キャラクターモデルや、ジオラマのパーツなど、繊細な表現が求められる造形にも適しているでしょう。
まとめ
eSUN PLA Plus 3Dプリンターフィラメント PLA+ (コールドホワイト) は、高い寸法精度、少ない糸引き、良好な反り抑制、そして強化された強度と耐久性といった、3Dプリンターユーザーが求める多くの要素を高次元で満たしているフィラメントだと断言できます。特に、コールドホワイトという色合いは、その上品で清潔感のある表現力から、幅広い用途で活躍するでしょう。
価格帯も、その性能を考慮すると非常にリーズナブルであり、初心者から上級者まで、すべての3Dプリンターユーザーに自信を持っておすすめできる逸品です。
もし、
- 造形物の精度にこだわりたい
- 糸引きに悩まされている
- より丈夫な造形物を作りたい
- 失敗の少ない安定した造形を求めている
という方は、eSUN PLA Plus (コールドホワイト)をぜひ一度試してみてください。きっと、あなたの3Dプリンティング体験をより豊かなものにしてくれるはずです。
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