TINMORRY マットPLAフィラメント 1.75mm ブラック 3Dプリンター用 レビュー
Bambu Lab FDM 3DプリンターとAMS（Automatic Material System）との100%互換性を謳う、TINMORRYのマットPLAフィラメント（1.75mm、1Kg、ブラック）を実際に使用してみた感想を、詳細にお伝えします。3Dプリンター愛好家にとって、フィラメントの選択は造形物の品質を大きく左右する重要な要素です。特に、マット調の仕上がりは、独特の高級感と落ち着きをもたらし、多くのユーザーに支持されています。今回は、その期待を胸に、このフィラメントの実力を検証しました。
開封と第一印象
まず、製品が届き、箱を開けた時の印象は非常に良好でした。フィラメントは真空パックされており、湿気対策がしっかりと施されていることが伺えます。同梱されていた説明書も簡潔ながら、必要な情報が記載されており、好感が持てました。 spool（糸巻き）は、標準的なサイズで、多くの3Dプリンターに問題なくセットできるでしょう。ブラックの色合いは、深みのあるマットな黒で、光沢のある一般的なPLAとは一線を画します。指で触れた感触も、サラサラとしており、マットな質感が期待できます。
Bambu Labプリンターとの互換性
Bambu Labのプリンター、特にAMSを使用しているユーザーにとって、フィラメントの互換性は最重要課題の一つです。このTINMORRYフィラメントは、AMSにセットする際の trock（糸巻き）の形状や、フィラメントの取り出しやすさにおいて、全く問題ありませんでした。AMSが自動でフィラメントを認識し、スムーズに給糸される様子は、まさに「100%互換性」という言葉に偽りがないことを示しています。他社製フィラメントの中には、 trock のサイズが合わなかったり、給糸がうまくいかなかったりするケースも散見されますが、その心配は一切ありませんでした。これは、Bambu Labユーザーにとっては、非常に大きなメリットと言えるでしょう。
造形性能とマットな仕上がり
実際に、このフィラメントを使っていくつかの造形物をプリントしてみました。プリント設定は、一般的なPLAの設定をベースに、フィラメントメーカー推奨の温度などを参考に微調整しました。
糸出しと積層痕
糸出し（エクストルージョン）は非常に安定しており、フィラメントの直径のばらつきによる問題は一切感じられませんでした。これが、造形物の表面品質に直結します。積層痕は、マットな質感のおかげで、通常のPLAよりも目立ちにくい印象を受けました。特に、細かなディテールが求められる造形物でも、表面がきれいに仕上がります。
マットな質感の再現性
このフィラメントの最大の特徴であるマットな質感は、期待以上の仕上がりでした。光沢が一切なく、落ち着いた上品な印象を与えます。塗装前の下地としても最適ですし、そのままの質感で完成品として飾ることも十分可能です。写真撮影などでも、光の反射が抑えられるため、造形物の形状をより際立たせることができます。
層間の接着力と強度
層間の接着力も良好で、剥離などの問題は発生しませんでした。製品として十分な強度も備わっていると感じられます。ただし、PLAという素材の特性上、極端な高温下での使用や、大きな負荷がかかる用途には向かない点には注意が必要です。
糸引き（ストリング）とブリッジング
糸引き（ストリング）は、多少発生しましたが、一般的なPLAフィラメントと同程度であり、許容範囲内です。プリント後の処理で、簡単に除去できるレベルでした。ブリッジング（空中に橋を架けるように造形する部分）も、比較的きれいに仕上がりました。
まとめ
TINMORRY マットPLAフィラメント（ブラック）は、Bambu Lab FDM 3DプリンターおよびAMSとの高い互換性を持ち、期待通りの美しいマットな仕上がりを実現してくれる、非常に優れたフィラメントです。安定した糸出し、良好な積層痕の目立ちにくさ、そして上品な質感は、様々な用途の造形に活躍することでしょう。特に、光沢のない落ち着いた仕上がりを求めるユーザーには、自信を持っておすすめできます。Bambu Labユーザーで、AMSを最大限に活用したいと考えている方にとって、このフィラメントは、選択肢の一つとして大いに検討する価値があると言えます。価格帯も手頃であり、コストパフォーマンスも高いと感じました。今後も、他の色も試してみたいと思わせる、満足度の高い製品でした。
上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください
