RESIONE 3Dプリンターレジン ABSタフ TH72 (マットグレー1000) レビュー
RESIONE 3Dプリンターレジン ABSタフ TH72 (マットグレー1000) を実際に使用してみた感想を、詳細なレビューとしてお届けします。
このレジンは、ABSライクな特性を持ちつつ、高い靭性、伸び、そして低収縮・低反りといった、3Dプリントにおいて重要な要素を兼ね備えていると謳われています。
特に、これまでABS素材の特性を活かした造形に挑戦してきたものの、収縮や反り、そして後処理の難しさに悩まされてきた方々にとって、このTH72は魅力的な選択肢となるでしょう。
今回は、その期待値を胸に、様々なテストプリントと実用的な造形に挑戦しました。
開封と第一印象
まず、パッケージングですが、1000gという大容量ながらも、しっかりと封がされており、液漏れなどの問題はありませんでした。
マットグレーの色合いも、開封時から均一で、目立った分離や沈殿は見られませんでした。
レジンの粘度は、一般的なLCD/DLP/MSLA用レジンと比較して、やや高めといった印象です。
これは、ABSライクな特性を出すための配合によるものなのかもしれません。
そのため、レジンタンクへの供給や、プリント後の洗浄時には、若干の注意が必要になるかもしれません。
ただし、この粘度があることで、積層痕が目立ちにくくなるというメリットも期待できます。
プリント設定とテスト
使用した3Dプリンターは、405nmのLCD方式のものです。
レジンの推奨設定値は、残念ながらパッケージやウェブサイト上では詳細に記載されていませんでしたが、ABSライクなレジンであることを考慮し、一般的なLCD用レジンの設定をベースに、数値を微調整しながらテストプリントを行いました。
特に、露光時間とリトラクション設定に重点を置きました。
一般的に、ABSライクなレジンは、標準的なレジンよりも露光時間が長くなる傾向があるため、最初は少し長めの時間から開始しました。
テストプリントでは、精細なディテール、オーバーハング、ブリッジ、そして薄い壁構造など、様々な条件で造形を試みました。
結論から言うと、TH72は非常に安定したプリント結果をもたらしてくれました。
特に、収縮と反りの少なさは特筆すべき点です。
ABS素材特有の反りやすさも、このレジンではほとんど感じられませんでした。
これは、複雑な形状や大型の造形物を作る上で、非常に大きなアドバンテージとなります。
また、細部の再現性も高く、小さな文字やシャープなエッジも綺麗に再現されていました。
後処理と耐久性
プリント後の洗浄は、IPA(イソプロピルアルコール)を使用しました。
前述の通り、粘度がやや高めのため、洗浄液が表面に残りやすい傾向がありましたが、十分な時間と回数で洗浄することで、綺麗に剥離できました。
二次硬化(UVキュアリング)は、標準的な時間で十分な強度が得られました。
そして、このレジンの最大の特徴である「長期強靭性」と「高伸び」、「耐衝撃性」を検証するために、いくつかのテストを行いました。
まず、薄く長い形状のモデルを作成し、曲げ強度をテストしました。
予想以上にしなやかで、折れることなく大きく曲げることができました。
これは、従来の硬いだけのレジンでは考えられない挙動です。
次に、衝撃テストとして、一定の高さから落下させましたが、破損することなく、軽微な傷が付くだけでした。
これは、ABS素材が持つ本来の靭性を、レジンとして高いレベルで再現できている証拠と言えるでしょう。
マットグレーの色合いと表面処理
マットグレーの色合いは、非常に落ち着いた、高級感のある仕上がりになります。
表面の質感がマットであるため、光の反射が少なく、ディテールが際立ちやすくなっています。
後処理として、表面の研磨や塗装を行う場合にも、下地として非常に適していると感じました。
ヤスリがけも比較的容易で、滑らかな表面に仕上げることが可能です。
応用範囲の広がり
TH72の特性を考えると、その応用範囲は非常に広いです。
例えば、
- 機能性プロトタイプ
- 治具や工具
- 自動車部品や模型のパーツ
- 壊れやすい箇所への使用
など、高い耐久性と柔軟性が求められる分野で、その真価を発揮するでしょう。
従来のレジンでは難しかった、ある程度の衝撃や曲げに耐える必要があるパーツの製作も、このレジンを使えば現実的になります。
注意点
前述の通り、レジンの粘度がやや高めであるため、レジンタンクの撹拌や、プリント後の洗浄には、少し手間がかかる場合があります。
また、ABSライクな特性を持つため、換気の良い場所での使用が推奨されます。
二次硬化の時間は、造形物の厚みや目的とする強度によって調整が必要になる場合もあります。
まとめ
RESIONE 3Dプリンターレジン ABSタフ TH72 (マットグレー1000) は、ABSライクな特性を高いレベルで実現した、非常に優れたレジンです。
特に、低収縮・低反り、長期強靭性、高伸び、耐衝撃性といった、実用的な造形に不可欠な要素を高い次元でバランスさせています。
マットグレーの美しい色合いと、良好な表面質感も魅力です。
粘度の高さといった、若干の注意点はありますが、それらを差し引いても、その性能は多くのユーザーを満足させるものだと断言できます。
3Dプリンターでの造形において、より高い耐久性や柔軟性を求める方、ABS素材の特性を活かした造形に挑戦したい方には、強くお勧めできるレジンです。
今後の造形活動の幅を広げてくれる、期待の一品と言えるでしょう。
上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください

