【eSUN 水溶性PVAフィラメント】サポート材の革命！実体験レビュー
購入の動機と期待
3Dプリンターを趣味で始めてから、複雑な形状の造形に挑戦したいという欲求が常にありました。特に、オーバーハングの多いモデルや、内部に空洞のある複雑な構造物は、サポート材の除去が難しく、完成度を下げてしまうことが悩みでした。
そんな時、ネットで「水溶性サポート材」の存在を知り、その手軽さに惹かれました。特にeSUNの水溶性PVAフィラメントは、多くのレビューで高評価を得ており、私も試してみる価値があると考え、購入に至りました。
今回購入したのは、eSUN 水溶性PVA 3Dプリンターフィラメント、PVA 寸法精度+/-0.05mm、1.75mm径、正味量0.5KG (1.1LBS)のスプール造形材料、カラーはナチュラルです。
開封と第一印象
届いた製品は、しっかりと梱包されており、輸送中に破損する心配はなさそうです。スプールにはeSUNのロゴが印字されており、信頼感があります。フィラメント自体は、マットな質感で、ナチュラルカラーということもあり、非常に落ち着いた印象です。
袋から取り出すと、特に目立った異臭はありませんでした。PVA特有の吸湿性を考慮し、すぐに乾燥剤と共に密閉容器に保管しました。この点は、使用前の重要なポイントだと感じました。
造形テスト：期待と現実
テストモデルの選定
まず、このPVAフィラメントの真価を発揮させるために、複雑な形状のテストモデルを選定しました。具体的には、複数のオーバーハングを持つミニチュアフィギュアや、内部に複雑な通路がある試作部品です。
造形設定の調整
PLAフィラメントとは異なる特性を持つため、造形設定には注意が必要です。eSUNの推奨設定を参考に、ノズル温度、ベッド温度、印刷速度などを微調整しました。一般的に、PVAはPLAよりも低い温度で印刷できることが多いですが、機種や環境によって最適な設定は異なります。
今回は、ノズル温度を210℃、ベッド温度を60℃に設定し、印刷速度をやや遅めにしました。また、サポート材として使用するため、モデル本体のフィラメント（PLA）との接着度合いも考慮し、サポート接触距離などを調整しました。
印刷中の様子
印刷中は、PLAフィラメントと比較して、糸引きがやや気になる場面もありましたが、全体的に安定した印刷ができました。層間の接着も良好で、造形中のトラブルはほとんどありませんでした。
特に、複雑なオーバーハング部分でも、PVAサポート材がしっかりと形状を支えており、垂れ下がりや崩壊は見られませんでした。この時点で、サポート材としての役割を十分に果たしてくれると期待が持てました。
サポート材の除去
造形が完了し、最も期待していたサポート材の除去工程に移りました。テストモデルを水道水に浸し、しばらく待つと、驚くほど簡単にPVAサポート材が溶け始めました。
流水で軽く洗い流すと、PVAサポート材は跡形もなく消え去り、モデル本体のみが残りました。これまで、ニッパーやカッター、やすりを使って苦労していたサポート材の除去作業が、まるで魔法のように簡単になったのです。
特に、細かなディテール部分に残ったサポート材も、水に浸けることで自然に剥がれていくため、モデル本体を傷つける心配もありませんでした。これは、3Dプリントの制作プロセスにおいて、非常に大きな進歩だと感じました。
結果と評価
造形精度について
PVAフィラメント自体の寸法精度+/-0.05mmという謳い文句は、実際の造形でも実感できました。モデル本体のPLAフィラメントの造形精度はもちろんのこと、PVAサポート材が正確に配置され、モデルの形状を正確に保持していたことが、結果として高い造形精度に繋がったと言えます。
サポート材としての利便性
このPVAフィラメントの最大の利点は、やはり水溶性であることです。サポート材の除去がこれほどまでに簡単かつ迅速になるとは、期待以上でした。複雑な形状の造形に対するハードルが格段に下がりました。
また、サポート材の除去時に発生するゴミ（プラスチック片）がほとんど出ない点も、環境に優しく、後片付けの手間も省けるため、非常に満足しています。
フィラメントの品質
1.75mm径という標準的な太さで、私の3Dプリンター（Creality Ender 3 V2）との相性も問題ありませんでした。正味量0.5KG (1.1LBS)という量も、テスト造形には十分な量で、コスパも悪くないと感じました。
ナチュラルカラーは、他のフィラメントと混ぜて使用する際に、色移りの心配がないため、使い勝手が良いです。将来的には、他の色のPVAフィラメントも試してみたいと考えています。
まとめ
eSUNの水溶性PVA 3Dプリンターフィラメントは、3Dプリントにおけるサポート材の悩みを一掃してくれる、まさに革新的な素材だと断言できます。複雑な形状の造形に挑戦したい方、サポート材の除去に時間をかけたくない方、そしてよりクリーンな後処理を求める方には、強くお勧めしたい製品です。
初期設定の微調整は必要ですが、一度最適化してしまえば、その利便性は計り知れません。3Dプリントの可能性を広げてくれる、素晴らしいフィラメントだと感じました。今後も、このPVAフィラメントを積極的に活用していきたいと思います。
上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください
