eSUN PLA Plus 3Dプリンターフィラメント PLA+ (白) レビュー
3Dプリンターのフィラメントは、出力品質に直結する非常に重要な要素です。今回、eSUNのPLA Plusフィラメント（白）を試してみました。PLA+という名称から、通常のPLAよりも強度や耐熱性が向上していることが期待されます。早速、私の3Dプリンターで様々な造形物をテストし、その使用感や品質について詳細にレビューしていきたいと思います。
開封からセットアップまで
まず、パッケージですが、eSUNらしいしっかりとした箱に入っており、フィラメントスプールも真空パックで保護されていました。これは、湿気によるフィラメントの劣化を防ぐ上で非常に重要です。同梱物はフィラメントスプールのみで、至ってシンプルです。
スプールの取り出しもスムーズで、3Dプリンターのフィラメントホルダーにセットする作業も問題なく行えました。フィラメントの直径は1.75mmで、公称値+/-0.03mmの精度は、見た目からも品質の高さを感じさせます。特に、フィラメントにムラや凹凸がほとんど見られない点は、印刷時のトラブルを減らす上で大きなメリットと言えるでしょう。
印刷設定とテスト造形
今回は、様々なテスト造形を行うために、以下の設定で印刷しました。
* **ノズル温度:** 200℃～220℃（テスト印刷で最適な温度を模索）
* **ベッド温度:** 60℃
* **印刷速度:** 50mm/s
* **リトラクション:** 5mm、40mm/s
まず、一般的なテストキューブを印刷してみました。積層痕は非常に滑らかで、PLA特有の糸引きもほとんど気になりませんでした。表面の光沢感も、白という色も相まって、非常に綺麗に仕上がっています。
次に、より複雑な形状のモデルや、細かいディテールを持つモデルを印刷しました。PLA+の特性なのか、特にオーバーハング部分やブリッジ部分の造形が安定している印象を受けました。従来のPLAだと、サポート材の除去が難しかったり、造形が崩れてしまうこともありましたが、eSUN PLA Plusではその頻度が格段に減りました。
強度と耐久性について
PLA+の最も期待される点の一つが、その強度と耐久性です。テスト造形した部品に、実際に力を加えてみました。従来のPLAであれば、ある程度の力で簡単に折れてしまうような箇所も、eSUN PLA Plusでは粘り強さがあり、容易には破損しませんでした。これは、機能的な部品や、ある程度の負荷がかかる可能性のある造形物を作る際に、非常に心強い特性です。
また、PLAの弱点である耐熱性についても、若干の向上が期待できます。直射日光の当たる場所や、多少の熱源の近くに置いても、変形しにくいように感じました。ただし、高温環境下での長時間の使用については、やはり限界があるため、注意が必要です。
表面の仕上がりと質感
白という色は、フィラメントの品質が最も出やすい色の一つです。eSUN PLA Plusは、均一で美しい白さをしており、印刷後の表面も滑らかで、触り心地も良好です。積層痕が目立ちにくいため、後処理（研磨や塗装）をしなくても、十分綺麗な仕上がりが得られます。
さらに、PLA+特有の、少しマットでありながらも上品な光沢感があり、高級感のある造形物を作り出すことができます。この点も、他のPLAフィラメントとの差別化ポイントだと感じました。
まとめ
eSUN PLA Plusフィラメント（白）は、その公称値通りの高い寸法精度と、優れた印刷安定性を示しました。従来のPLAと比較して、強度、耐久性、そして耐熱性（若干）の向上が実感でき、より実用的な造形物を作成したいユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
糸引きの少なさ、滑らかな積層、そして美しい仕上がりは、初心者から上級者まで、幅広い層の3Dプリンターユーザーに満足感を与えるはずです。特に、白という色の美しさは、このフィラメントのポテンシャルを存分に引き出してくれると感じました。
1KGという内容量も、十分な量で、様々なプロジェクトに惜しみなく使用できます。価格帯も、その品質を考慮すれば非常にリーズナブルであり、コストパフォーマンスにも優れていると言えます。
3Dプリンターのフィラメント選びに迷ったら、eSUN PLA Plus（白）は間違いなくおすすめできる逸品です。今後の3Dプリンターライフにおいて、重宝するフィラメントとなるでしょう。
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