BASF 3Dプリンター用フィラメント Ultrafuse GF30-PA6-Black 2.85mm (1巻) 品番:PA6-4505B070
BASF Ultrafuse GF30-PA6-Black 2.85mm (1巻) 品番:PA6-4505B070 フィラメント レビュー
この度、BASFのUltrafuse GF30-PA6-Black 2.85mmフィラメントを実際に使用し、その性能をレビューいたします。品番はPA6-4505B070です。3Dプリンター用フィラメントのレビューは日々更新されており、その中でもBASFのような大手化学メーカーの製品は常に注目を集めています。今回、このGF30-PA6-Blackを試す機会を得て、その詳細な使用感と仕上がりについてお伝えできればと思います。
第一印象と開封
まず、フィラメントが届いた際の第一印象として、パッケージングのしっかりさに安心感を覚えました。BASFというブランド力もあり、信頼性の高さを感じさせます。開封すると、巻かれたフィラメントは均一な太さで、表面には目立った傷や異物混入は見られませんでした。黒色ということもあり、高級感も漂います。直径2.85mmという仕様は、私の使用している3Dプリンターとの互換性も確認済みであり、スムーズな印刷を期待させてくれます。
印刷設定と印刷プロセス
今回の印刷では、Ultrafuse GF30-PA6-Blackの推奨印刷設定を参考に、ノズル温度260℃、ベッド温度80℃で設定しました。PA6(ナイロン6)ベースであり、GF30(30%ガラス繊維強化)ということもあり、一般的なPLAやABSとは異なる設定が必要です。印刷開始当初は、フィラメントの食いつきが良く、ベッドへの定着も問題なく行われました。ガラス繊維が混入しているため、ノズル摩耗への懸念から、硬化鋼ノズルを使用しました。印刷中のフィラメントの吐出も安定しており、糸引きなどもほとんど見られませんでした。層間接着性も良好で、印刷中に剥離や反りといったトラブルは皆無でした。
仕上がりの品質と物性
印刷完了後、その仕上がりには非常に満足しました。GF30-PA6-Blackは、その名の通り30%のガラス繊維が強化されており、表面には独特のマットな質感と、ややざらつきのある触感があります。このざらつきは、ガラス繊維の存在によるものですが、安っぽさを感じさせるものではなく、むしろ機能的な印象を与えます。成形されたオブジェクトは、非常に高い剛性と強度を持ち、手で持ったときのしっかりとした感触は、これまでのPLAやABSのフィラメントとは一線を画します。特に、積層痕も目立ちにくく、滑らかな表面が得られました。
GF30-PA6-Blackの強みと特徴
このフィラメントの最大の強みは、やはりその「高強度」と「高剛性」にあります。ガラス繊維強化されているため、耐熱性や耐薬品性も期待でき、構造部品や機能部品としての用途に非常に適しています。例えば、工具のハンドル、治具、自動車部品のプロトタイプなど、実際の製品に近い強度や耐久性が求められる場面で真価を発揮するでしょう。また、PA6(ナイロン6)ベースであるため、ある程度の靭性も持ち合わせており、割れにくいという利点もあります。黒色というカラーも、様々な用途で使いやすく、落ち着いた仕上がりになります。
注意点と今後の展望
一方で、GF30-PA6-Blackは、ガラス繊維が混入しているため、通常の真鍮ノズルでは短時間で摩耗してしまう可能性があります。必ず硬化鋼ノズルなどの耐摩耗性のあるノズルを使用することが必須です。また、印刷時に発生する粉塵には注意が必要です。換気を十分に行い、必要であればマスクを着用することをお勧めします。
総じて、BASF Ultrafuse GF30-PA6-Black 2.85mmは、非常に高品質で高性能なフィラメントであり、3Dプリンティングの可能性を広げる製品だと感じました。強度、剛性、そして仕上がりの美しさにおいて、高いレベルでバランスが取れています。今後の3Dプリンティングにおける、より高度なアプリケーション開発に貢献できるポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。
まとめ
BASF Ultrafuse GF30-PA6-Black 2.85mmは、高い強度と剛性を求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となります。印刷設定はやや特殊ですが、適切なノズルや設定を行えば、安定した印刷と素晴らしい仕上がりを得ることができます。機能部品やプロトタイピングなど、要求される性能が高い分野での使用を強くお勧めします。
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