ELEGOO PLA+ 3Dプリンターフィラメント 色：ウッド 感想レビュー
ELEGOO PLA+ 3Dプリンターフィラメント、ウッド色を購入し、実際に3Dプリンターで様々な造形物を印刷してみました。このフィラメントは、その名の通り、印刷されたものがまるで木材でできているかのような質感と外観を持つのが特徴です。今回は、その使用感、印刷品質、そしてこのフィラメントでどのようなものが作れるのか、私の経験を基に詳しくレビューしていきます。
開封と第一印象
まず、フィラメントが届き、パッケージを開封したときの第一印象は、「木の香り」でした。もちろん、本物の木材のような強い香りではありませんが、かすかに温かみのある、心地よい匂いがします。これは、単なるプラスチックの匂いではなく、ウッド調のフィラメントならではの体験と言えるでしょう。
フィラメント自体は、PLA+というだけあって、通常のPLAよりも強度や耐熱性が期待できます。 spoolにきれいに巻かれており、印刷中に絡まる心配もなさそうです。色は、写真で見たイメージよりもやや濃いめの、自然な木の色合いでした。個体差はあるかもしれませんが、私の手元に届いたものは、予想以上にリアルなウッド調でした。
印刷設定と難易度
私は普段、PLAフィラメントを主に使っており、ある程度の3Dプリンターの操作には慣れています。今回、ELEGOO PLA+ ウッド色を使用するにあたり、基本的にはPLAと同じ設定で印刷を開始しました。
* **ノズル温度:** 200℃〜220℃
* **ベッド温度:** 50℃〜60℃
しかし、ウッドフィラメント特有の注意点もあります。それは、フィラメントの中に微細な木粉が混入しているため、ノズルが詰まりやすい可能性があるということです。そのため、私は普段よりも少し高めのノズル温度（215℃）で印刷し、ベッド温度も安定するように60℃に設定しました。また、印刷後はノズルを清掃する頻度を上げることを意識しました。
印刷難易度としては、PLAの経験があればそれほど難しくありません。ただし、最初の数層の定着が重要です。ベッドのレベリングがしっかりできていないと、剥がれやすくなる可能性があります。私は、First Layer Speedを普段より遅く（20mm/s）設定し、一層目の高さを微調整することで、しっかりとした定着を得ることができました。
印刷品質と質感
印刷品質は、期待を大きく上回るものでした。レイヤーラインは、通常のPLAフィラメントと比較しても目立ちにくく、滑らかな表面に仕上がります。特に、滑らかな曲線や細かいディテールの部分も、綺麗に再現されました。
そして、何よりも特筆すべきはその「ウッド感」です。表面には、微細な粒状のテクスチャがあり、これがまるで本物の木材のような触り心地を生み出しています。光の当たり方によって、木目のような陰影も出て、単なる茶色いプラスチックとは一線を画します。
写真撮影の際にも、このウッド感は効果的で、通常のPLAでは出せない温かみのある雰囲気の写真が撮れます。例えば、写真立てやミニチュア家具、キャラクターの小道具などを印刷すると、そのリアルさが際立ちます。
後処理と塗装
このフィラメントは、表面の質感が良いため、基本的には無塗装でも十分な満足度が得られます。しかし、さらにリアルさを追求したい場合は、後処理や塗装も可能です。
* **サンディング（やすりがけ）:** ウッドフィラメントは、PLAに比べてやや硬さがあるため、やすりがけも比較的容易です。表面を滑らかにしたい場合や、木目を強調したい場合に有効です。ただし、強くこすりすぎると、木粉が剥がれてしまう可能性もあるため、優しく行うのがポイントです。
* **塗装:** アクリル絵の具や水性塗料での塗装も可能です。下地処理をせずにそのまま塗っても、木材らしい風合いが出やすいです。木目を描いたり、ニスを塗ってツヤを出したりと、様々な表現が楽しめます。
私は、いくつかの造形物を後処理なしでそのまま使用しましたが、それでも十分な満足感がありました。特に、コースターや小物入れなど、日常的に使うものにこのフィラメントを使用すると、生活空間に温かみが生まれます。
このフィラメントで作れるもの
ELEGOO PLA+ ウッド色は、そのリアルな質感から、様々な用途で活躍します。
* **インテリア小物:** 写真立て、コースター、小物入れ、ミニチュア家具、プランターなど。
* **デコレーションアイテム:** クリスマスオーナメント、ハロウィンの飾り付け、季節のディスプレイなど。
* **教育模型:** 地図の模型、歴史的な建造物のレプリカ、生物の模型など、学習教材としても適しています。
* **キャラクターグッズ:** フィギュアの小道具、コスプレ用アイテムなど、オリジナリティあふれる作品が作れます。
* **プロトタイピング:** デザインの確認や、製品のモックアップ作成にも、木材のような質感でイメージを掴みやすくなります。
例えば、オリジナルの植木鉢を印刷し、それに植物を植えると、まるで陶器とは違う、自然な雰囲気が生まれます。また、子供のおもちゃに使う場合も、プラスチック特有の冷たい印象がなく、温かみのあるおもちゃになります。
まとめ
ELEGOO PLA+ 3Dプリンターフィラメント、ウッド色は、3Dプリンターフィラメントの中でも非常にユニークで、完成度の高い製品だと感じました。リアルな木材のような質感、温かみのある色合い、そして比較的容易な印刷プロセスは、初心者から経験者まで、幅広いユーザーにおすすめできます。
特に、「木」の質感を3Dプリンターで再現したいと考えている方にとっては、まさに理想的なフィラメントと言えるでしょう。印刷後に塗装や加工をしなくても、そのまま飾れるクオリティの高さが魅力です。
注意点としては、ノズルの詰まりやすさや、最初の層の定着の重要性がありますが、これらの点に留意すれば、素晴らしい造形物を作り出すことができます。ELEGOOのこのウッド色フィラメントは、あなたの3Dプリンターライフに、新しい可能性と温かみをもたらしてくれるはずです。ぜひ一度、この「木」のフィラメントを試してみてはいかがでしょうか。
上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください
