ELEGOO ABSライク3.0プラス 3Dプリンター用レジンの使用感レビュー
ELEGOO ABSライク3.0プラス 3Dプリンター用レジン 1000gを購入し、数週間にわたり様々なオブジェクトのプリントに試しました。これまでもELEGOOのレジンは何度か使用してきましたが、今回のABSライク3.0プラスは、まさに「アップグレード」という言葉にふさわしい進化を遂げていると感じました。特に、高耐熱性、高速硬化、高精度、そして非脆性という特徴が、実際にプリントしてみて強く実感できた部分です。
開封と第一印象
1000gという大容量のボトルは、一度の購入でかなりの量のプリントを楽しめる安心感があります。ボトル自体のデザインも洗練されており、素材の品質に対する期待感を高めてくれます。液体のテクスチャーは、他のABSライク系レジンと比較しても滑らかで、注ぎやすく、プリンターのレジンタンクへの充填もスムーズに行えました。半透明の色合いも、プリント後のディテールをぼやけさせず、かつ光の透過性も適度にあるため、UV硬化の効率にも貢献しているように感じました。
プリント性能:高速硬化と高精度
このレジンの最も注目すべき点は、やはり高速硬化性能です。今まで使用していたレジンと比較して、同じ積層ピッチでもプリント時間が明らかに短縮されました。これは、生産性を向上させたいユーザーにとっては非常に大きなメリットとなるでしょう。そして、驚くべきはその高精度さです。微細なディテールや細い構造物も、バリや歪みなくシャープに再現されます。特に、複雑な形状や小さなフィギュアなどをプリントした際には、その精細さに目を見張るものがありました。これは、LCD/DLP 3Dプリントのポテンシャルを最大限に引き出すための、405nm UV硬化型フォトポリマー樹脂としての完成度の高さを示していると言えます。
素材の特性:高耐熱性と非脆性
「ABSライク」という名前の通り、プリント後の素材感はABS樹脂に非常に近く、適度な硬さと靭性を持っています。以前のバージョンのレジンでは、硬化後に脆さを感じることがあり、取り扱いや後処理で破損させてしまうことも少なくありませんでした。しかし、このABSライク3.0プラスは非脆性という点を大きく改善しており、プリント後も落としたりぶつけたりしても、簡単には割れないタフさがあります。これにより、実用的なパーツの作成や、壊れやすいディテールを持つモデルのプリントにも安心して使用できるようになりました。
また、高耐熱性についても、これは日常使いで最も恩恵を感じる点の一つです。例えば、夏場の車内や、熱源の近くに置かれる可能性のあるオブジェクトをプリントする際に、変形のリスクを大幅に低減できます。これは、趣味の造形だけでなく、プロトタイピングや機能性パーツの作成においても、非常に重要な要素です。
後処理について
IPA(イソプロピルアルコール)での洗浄は、他のレジンと同様にスムーズに行えます。洗浄後のベタつきもなく、クリーンな表面に仕上がります。二次硬化(UVキュアリング)も、短時間で十分な強度が得られました。硬化後の表面は滑らかで、必要であれば研磨や塗装も容易に行えます。半透明の色合いのおかげで、内部構造の確認もしやすく、硬化不足の箇所なども比較的見つけやすかったのも個人的には好印象でした。
どのような用途におすすめか
このレジンは、精巧なフィギュアやミニチュアはもちろんのこと、機能性を持たせたパーツ、プロトタイピング、そしてある程度の強度や耐熱性が求められる造形物全般に最適だと感じました。特に、細かいディテールを追求したい方、プリント時間を短縮したい方、そしてプリント後の破損に悩んでいた方には、ぜひ一度試していただきたい逸品です。1000gという容量も、ヘビーユーザーや、頻繁にプリントを行う方にとってはコストパフォーマンスの面でも優れています。
まとめ
ELEGOO ABSライク3.0プラス 3Dプリンター用レジン 1000gは、高速硬化、高精度、非脆性、高耐熱性といった、3Dプリントにおいてユーザーが求める多くの要素を高次元で実現した、非常に完成度の高いレジンです。これまでのレジンに不満を感じていた方、より高品質で実用的なプリントを目指したい方にとって、間違いなく満足度の高い選択肢となるでしょう。ELEGOOのレジン開発における進化を強く感じさせる製品であり、今後もリピート購入するであろうことは間違いないです。
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