eSUN ABS 3Dプリンターフィラメント (銀) レビュー
eSUN ABS 3Dプリンターフィラメント (銀) を購入し、数週間にわたり様々な造形に使用しましたので、その感想をレビューさせていただきます。
開封と第一印象
まず、届いた際の梱包は非常に丁寧で、フィラメントスプールがしっかり保護されていました。スプール自体も、標準的な1kgフィラメントとしてはしっかりとした作りで、取り回しに問題はありません。銀色の色合いは、写真で見るよりも落ち着いたメタリック感があり、安っぽさは感じられません。むしろ、高級感すら漂う色味で、期待が高まります。
素材の特性と取り扱い
ABSフィラメントは、PLAに比べて強度や耐熱性に優れているのが特徴ですが、その反面、造形時の注意点もいくつかあります。このeSUN ABSフィラメントも例外ではなく、例に漏れず、独特の臭いがします。換気は必須であり、密閉された空間での使用は避けるべきでしょう。また、ビルドプレートへの定着性も、PLAに比べるとややシビアな印象を受けます。温度設定やビルドサーフェスの処理(PEIシートやスティックのりなど)は、PLAよりも慎重に行う必要があります。
ビルドプレートへの定着性
私は普段、ビルドプレートにPEIシートを使用していますが、このeSUN ABSフィラメントの場合、ビルドプレート温度を90℃〜100℃に設定することで、比較的安定した定着が得られました。それ以下の温度では、造形中に剥がれてしまうリスクが高まります。ABS特有の反りやすさも考慮し、初回層の薄さを調整したり、ラフトやブリムを使用したりするなどの工夫は、PLAよりも重要だと感じました。
造形時の温度設定と冷却
ノズル温度については、230℃〜250℃あたりで良好な結果が得られました。これもフィラメントのロットやプリンターの特性によって多少の微調整は必要ですが、この範囲内であれば、十分な溶融と吐出が得られます。
冷却ファンの設定も重要です。ABSはPLAのように急速な冷却を必要としないため、むしろ冷却しすぎると層間剥離の原因になることがあります。初期層は冷却ファンをオフにし、その後は10〜30%程度の弱めの冷却で十分でした。これにより、造形物の強度を保ちつつ、反りを最小限に抑えることができました。
造形物の品質と精度
eSUN ABSフィラメントの最も注目すべき点の一つは、その寸法精度+/-0.05mmという謳い文句です。実際にいくつかの寸法の厳しい造形物をプリントしましたが、この精度は伊達ではないと感じました。特に、嵌合部のある部品や、公差の厳しい機械部品などを造形した際に、その精度を実感しました。
表面の仕上がりも、ABSフィラメントとしては非常に良好です。積層痕はありますが、eSUNのフィラメントは、一般的に均一な吐出が期待できるため、不規則な糸引きやノズル詰まりといったトラブルはほとんど経験しませんでした。銀色の色合いも、造形物全体に均一に反映され、美しい仕上がりになります。
強度と耐久性
ABSの最大の強みである強度と耐久性については、このeSUNフィラメントも期待通りの性能を示してくれました。造形した部品は、かなりの衝撃にも耐えうる強度があり、日常的な使用に十分な耐久性を持っています。屋外での使用や、ある程度の熱がかかる環境での使用も、PLAに比べて安心感があります。
表面処理のしやすさ
ABSは、アセトン蒸気処理による表面の滑らかさや光沢の付与が可能です。このeSUNフィラメントも、アセトン処理によって非常に美しい鏡面のような仕上がりになります。手軽に表面の質感を向上させたい場合には、非常に有効な手段となります。
まとめ
eSUN ABS 3Dプリンターフィラメント (銀) は、寸法精度+/-0.05mmという高い精度と、ABS素材ならではの強度・耐熱性を兼ね備えた、非常に高品質なフィラメントだと評価できます。
ABS特有の取り扱いの難しさ(臭い、反り、定着性)はありますが、適切な設定と工夫を行うことで、それを十分にカバーできます。銀色の色合いも美しく、様々な用途で活躍するでしょう。
特に、強度や精度が求められる部品、実用的な造形物、あるいはアセトン処理で表面を美しく仕上げたいという方には、自信を持ってお勧めできるフィラメントです。
1.75mm径で1KGという標準的な仕様でありながら、この品質は、eSUNブランドの信頼性を改めて感じさせるものでした。3Dプリンターユーザーで、ABSフィラメントの利用を検討している方、特に銀色のフィラメントを探している方には、ぜひ一度試してみていただきたい逸品です。
上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください

